50代・パート勤務女性の悩み――肩こりや血行不良による肌のくすみ
ドラッグストアでパートとして働いている私は、商品棚に化粧品を補充しながら、思わず溜息を吐いた。
もともとコスメやファッションを楽しむのが好きで、勤務先にドラッグストアを選んだのだが、最近は年齢のせいか、ドラッグストアに並ぶプチプラコスメが似合わなくなってきた。
娘が学生だった頃には服や化粧品の貸し借りも楽しんで、姉妹のような親子だと娘の友達からも羨ましがられていたものだ。
しかし、それから約10年の歳月が流れた。娘も今は独立して立派な社会人となり、自分は50代半ばの更年期。50歳を過ぎた頃から、急にお腹周りの肉や肌の衰えが気になるようになってきた。テスターの横に置かれた鏡に映った肌は、ハリがなく顔色もどんよりとくすんでいる。最近、血行がよくないせいだろうか。以前は、勤務先でプチプラコスメの自腹買いも楽しんでいた。けれど、今の自分の肌にはマダム向けのデパコスしか似合わなくなってきているような気がする。
体型の改善や血行改善を目指すなら、ジョギングや筋トレなどの適度に身体を動かすのが一番だとわかってはいるのだけれど、年齢のせいか、最近はパートと家事だけでどっと疲れてしまう。せっかくの休日はゴロゴロと怠惰に過ごしてしまうことが多い。
こった肩を揉みながら、湿布や内服薬が並ぶ医薬品の棚と「肩こりにおすすめ!」と目立つ色で描かれたポップに目をやった。
(今の私に必要なのは、コスメの棚の商品じゃなく、こっちの棚の商品かもね)
夕方になり、退勤時間を迎えた私は、化粧室の鏡に向かい化粧を直し、帰り支度を整える。
お気に入りのプチプラコスメブランドの限定色を唇に塗ってみたけれど、鮮やかな色の口紅はやっぱりくすんだ肌のトーンからは浮いて見える。
動画やSNSで見たときには素敵だと思ったのに、つくづく年を取ってしまったんだなと、あらためて実感して悲しくなってしまった。
隣で化粧直しをしているのは、大学生のアルバイトさんだ。気づかれないように、目の端でチラリと使っている化粧品を盗み見る。おそらく、同じ色番の口紅だ。
若い彼女の血色の良い肌色には、鮮やかな色も浮くことがなく自然と馴染んで見える。
自分が年を取ってしまったことを目の当たりにすると、どっと疲れが増して、肩こりがさらにひどくなったような気がした。
(やっぱり、化粧品じゃなく湿布でも買うべきだったかな……)
ライジンギアネックレス――150個ものネオジム磁石が“こり”と“血行”を改善
「お疲れ様です」
アルバイトの彼女に挨拶をしてから、肩を揉みつつ、半ばうなだれるように従業員用の化粧室を後にする。
「お疲れ様です。もう、上がりですか?」
掛けられた声に顔を上げると、そこには化粧品メーカーの本社から派遣されている美容部員の松本さんが立っていた。
美容部員さんだけあって、いつも髪も肌もしっかり手入れが行き届いている。肌の色ツヤも良く、年齢不詳だ。
彼女は既に帰り支度を済ませていて、ショルダーバッグを肩から提げている。
「はい。松本さんも今日は早番ですか?」
「ええ。そういえば、石田さん、なんだか顔色が優れないみたいですけど大丈夫ですか?」
「ありがとうございます。……まあ、恥ずかしながら年齢相応の疲れなんじゃないかなと思いますよ。今日はセールでお客さんも多くレジも混んだから、ちょっと肩こりが……。くすんだ顔色をパッと明るく見せてくれるおオススメのファンデとかあります?」
「ああ、肩こりにお悩みなら……。ファンデじゃないですけど、オススメしたいものがありますよ」
言いながら、松本さんはショルダーバッグから、何かのパッケージを取り出した。
「それは何ですか?」
「これ、私が今つけているライジンギアネックレスという磁気ネックレスの色違いなんですけど……」
「磁気ネックレス?」
「ええ、いつもこのブラックのネックレスをつけていて気に入ったから、色違いのホワイトも買ってみたんです。まだこちらは封を開けていないものなので、もしよかったらこれ、使ってみてください」
磁気ネックレスと聞いてすぐに脳裏に浮かんだのは、年配の人がつけるものというイメージだった。
それを、いつもオシャレなスーツに身を包んでいる松本さんがつけていたとは驚きだ。
首元を見ても、それらしいネックレスは見あたらない。黒地にシルバーが控えめに輝くシンプルなネックレスが見えるが、これはいくらなんでも磁気ネックレスではなくファッションとして身につけているものだろう。
磁気ネックレスは、ブラウスの下に隠すように身につけているのだろうか。
松本さんは、私の視線に気づいたのか、ふっと笑みを浮かべ、首元のネックレスを指さした。
「あ、実はこれが、その磁気ネックレスなんですよ。そうは見えないでしょう?」
「え? まさか、それが……?」
「シンプルだけどファッショナブルだから、磁気ネックレスに見えないですよね。ホワイトの方も、シャンパンゴールドがアクセントになっていてオシャレな感じなんです。開けてみてください」
松本さんに手渡され、促されるままに、パッケージを開けてネックレスを取り出してみる。
「それに思っていたよりも細くて軽いんですね」
「ええ、重さはたったの15gなんで、いつも首からかけているIDカードより軽いぐらいなんですよ。家でくつろいでいるときも寝ているときも気にならないから、ずっとつけていられるんです」
しかし、こんな軽いのに、いったいどこに磁石が入っているのだろう?
顔に思わず疑念が浮かんでしまったのか、松本さんが微笑みを浮かべた。
「今、本当に磁気ネックレスなのかって思ったんじゃないです?」
「い、いえ……そんなことは」
「この軽さでネックレス全周に磁石が150個も入っているんですよ。使われているのはレアアース磁石の一種であるネオジム磁石なんです。この磁石は、日本国内で職人さんがひとつひとつ手作業で連装しているんですって。150MT(ミリテスラ)というとても強い磁石がネックレスの全体にぐるりと入っているから、仕事中にネックレスの位置がズレたり回ったりしても大丈夫なんですよ」
「でも、このネックレス留め具がないんですね。どうやってつけるんですか?」
「全周に磁石が入っているから、自分が好きな長さで、ワンタッチで止められるんですよ。こんなふうに」
松本さんは実演して見せる。
「全周60㎝あるんですけど、好きなところでこうやって留められるから、チョーカー風につけることもできるし、ループタイ風につけることもできるんです。その日のファッションに合わせて長さを調節できるのは便利ですよ」
「確かに、そうですね。忙しい朝にもサッとつけられそう」
「磁気ネックレスなんて」と抵抗があったけれど、話を聞いているうちに、試してみてもいいかもという気持ちになってきた。それに、いつもオシャレな松本さんが身につけているというのもポイントが高い。
私は、松本さんの真似をしてライジンギアネックレスを首元にチョーカー風に巻いてみた。
全周に150個ものネオジム磁石が入っているから着脱もワンタッチで簡単
「あ、本当に、ワンタッチでつけられるんですね。それに確かにとても軽い……つけているのを忘れてしまいそう。それに、つけただけでなんだかじんわりと温かいような気がしますね」
「そうでしょう? ライジンギアネックレスは、北海道の上ノ国という場所で採掘されるブラックシリカという鉱石でコーティングされているんですけど、この鉱石は遠赤外線を発しているそうなんです。昔から、雪を溶かす不思議な石だと言われていたらしいですよ」
「石が雪を溶かすんですか? そんな石があるんですね」
「岩盤浴に使われることもある石らしいですよ。もしよかったら、ライジンギアネックレス、しばらく使ってみてください」
「ありがとうございます。では、お言葉に甘えて、使わせていただきますね」
松本さんの好意に、私は笑顔で頷いていた。
その後、仕事中も自宅でもライジンギアネックレスを毎日つけて過ごすようになった。
レジに行列ができるような忙しい日でも、肩のこりが楽になったような気がする。血行が改善されたためだろうか、寒い夜も冷えがつらくて寝つけないという日が減ってきたように思う。
肩こりが楽になったおかげか、パートを上がった後、以前のようにぐったりしてしまうということが減った。
家に帰って、家事をしているときも肩が軽い。
今までは仕事が忙しかった日は包丁を握ると肩がつらかったし、戸棚の上の方にある食器や鍋を取るのがつらかったけれど、そんなこともなくなった。
休日の拭き掃除も以前と比べると楽になったような気がする。
(いつの間にか肩こりが楽になってる。そのおかげか、あまり疲れが溜まらなくなったみたい)
これまで、車を使って通勤していたけれど、徒歩での通勤に変えてみることにした。職場までは徒歩で30分ほどの距離だ。
ほどよい有酸素運動になったのか、身体も軽くなり、スカートも1サイズダウンすることができた。
ライジンギアネックレスのおかげで「綺麗になった」と褒めてもらえた?
そんなある休日の午後のこと。久しぶりに娘が実家に帰って来た。
玄関の扉を開くなり、娘が目を見開く。
「あれ、お母さん、ちょっと痩せた? なんだか顔色もいいみたい。化粧品を変えたの? それともサプリ? いいものがあるならいつもみたいに私にも教えてよ」
「化粧品でもサプリでもないのよ。これは、ライジンギアネックレスっていう磁気ネックレスのおかげなの」
「えー、なんだー、磁気ネックレスかぁ、そんなオバサンくさいのちょっと私は使えないかなぁ……」
がっかりした表情を浮かべる娘は、ついこの前までの自分を見ているようだ。
「ふふっ。そう、思うでしょう? 実はそのネックレスってこれなのよ」
と首元のネックレスを指し示して見せる。
「え、そのネックレスってファッションでつけてるんじゃなかったの? 今度の合コン用にちょっと貸してって言おうかと思ってた。シンプルでいい感じ」
「でしょ。会社にもつけていけるんじゃない? そう思って、あなたの分も買っておいたから。あげるわね」
「ホント? 嬉しい! お母さん、大好き!」
「ブラックとホワイト、どっちがいいかしら?」
「ブラックもあるの? う~ん、迷うなあ。両方とも試着してみてから決めていい?」
「もちろんよ」
リビングのソファに座った娘の前に、ライジンギアネックレスのパッケージを置いた。
「おう、お前、来てたのか」
「お父さん、久しぶり。ねえ、最近、お母さん若返ったと思わない?」
リビングに入って来た夫に、娘は邪気のない笑顔を向ける。
「……ああ、うん、そうだな、まあそう言われてみれば確かにな。最近、元気そうだよな」
「お父さんったら照れちゃって。ちゃんと、お母さんに『綺麗になった』って言ってあげればいいのに」
「うん、……まあ、最近若返って綺麗になったよ」
軽く咳払いをしながら、照れたようにあさっての方向を向いたまま、小声で夫が呟いた。
私は思わず息を呑む。
「え……やだ、嘘でしょ、あなた」
結婚したばかりの頃は髪型を変えれば気づいてすぐに褒めてくれた。でも最近は、髪型を変えても化粧を変えても何も気づいてくれなくなっていたというのに。娘が水を向けてくれたとはいえ、夫がこのように外見を褒めてくれるだなんて心底驚いてしまった。
子どもたちも独立したし、あまりにも長く一緒にいるものだからお互いにもう性別を超えた空気のような存在になっていた。もう、女性扱いされることなんてこれから先、永遠にないと思っていた。
身体だけではなく、心の奥の方までなんだかぽかぽかと温かくなって、くすぐったい感じがする。
「お母さん、顔が真っ赤だよ~」
「もう、あんたってば、親をからかわないの」
ライジンギアネックレスをつけはじめてから、なんだかいいことばかりが続いているようだ。
そして、ライジンギアネックレスをつけ始めてから約2カ月の月日が流れた。
つけてから身体に起きた変化は、職場で顔を合わせるごとに松本さんへ報告していた。
けれど、最近の家族との関係の変化についてはまだ話していなかった。これは、是非ともお礼を言わなければいけない。
「松本さん、お疲れ様です」
貸してくれたライジンギアネックレスの代わりとして新たに松本さん用に購入した新品と、ライジンギアネックレスを紹介してくれたお礼に、娘が持って来てくれた東京のお土産を松本さんに渡す。
「この間は、本当にいいものを教えてくれてどうもありがとうございます。これ、お礼です。最近は娘もライジンギアネックレスをつけて会社に行くようになったんですよ。デザインも気に入ってくれたみたいです」
「そうなんですね、喜んでもらえて紹介した私としても嬉しいです。お土産、ありがたく頂戴しますね」
「あ、それと、最近ずっと会話がなかった夫から、『若返ったんじゃないか』って褒められちゃったんです。……あら、いやだ私ったら……いい歳をして恥ずかしいノロケまで聞かせちゃって、ごめんなさい」
「いえ、そんなことないです、いくつになっても綺麗でいたいって私も思いますし、それって大事なことですよね。ほかの美容部員とも話していたんですよ、最近、石田さん若返ったし綺麗になったねって」
「え、本当ですか? 松本さんみたいに若くて綺麗な人にそう言ってもらえると嬉しいです」
「若くないですよ。たぶん、石田さんとそう変わらないぐらいの歳だと思いますよ。私もこの前、50歳になったばかりなんで……」
「えっ、やだ、そうなんですか!? てっきり、もっとお若いのかと……同じ50代だったんですね。若さの秘訣は何ですか……?」
「さあ……ライジンギアネックレスのおかげで肩こりに悩まされないから、ジム通いも続けられるし、ずっと元気でいられるのかもしれないですね」
「そうなんですね。私も、ライジンギアネックレス仲間として、いつまでも若さをキープできるように頑張ります」
「ええ、頑張りましょうね」
この先は暗い老後が待っているだけかもしれないなんて、ちょっと前までは少し悲観していた。
女としての人生はもう終わりで、孫の顔を見るぐらいしか楽しみはもう残っていないんじゃないかと思っていた。
けれど、夫と二人の生活にもまだいろいろな楽しいことが待っているのかもしれない。
そんな未来を思い描くと、自然と笑みがこぼれた。
※この物語は使用した方の感想を元にしたフィクションです。効果の感じ方には個人差がございます。
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【医療機器認証】
ライジンギアネックレス
家庭用永久磁石磁気治療器
医療機器認証番号:303AGBZX00002000
内容:磁気ネックレス1本
カラー:ブラック/ホワイト
生産国:日本
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