子育てや仕事が一段落する50代・60代。就職や結婚など子供の独立をきっかけに、住環境を見直す人が多いようです。
子供の巣立ちは寂しさもありますが、家族の将来を考えるターニングポイントでもあります。今の住まいを整理しながら、今後のライフスタイルに合う暮らしの条件を、考えてみましょう。
そこで、おしるこ世代が直面する暮らしの変化や、快適な住まいの条件をリサーチしてみました。
おしるこ世代をとりまく環境の変化
シニア世代の家族や暮らしの移り変わりを、皆さんはどんな時に感じていますか?これからご紹介するシニアの心情に共感する方も少なくないのではないでしょうか。
子供や親との別居で感じる寂しさ
「子供が結婚してとうとう夫と2人だけの生活に…家事は減ったけど寂しさも感じる。」
「今日は母の誕生日、でも介護施設に先月入ってしまい、家でお祝いできないのは寂しい」
「近くに友達はいるけど、家族がいないのはやっぱり寂しい。」
「娘が家を出て1人ぼっち。新しい趣味をみつけて気分転換しなきゃ。」
50代・60代になると、身の回りでこのような声を聞く機会が増ませんか?
進学・就職・結婚など子供が独立するタイミングは様々ですが、成長が嬉しい反面寂しさもつきものですよね。
親の介護施設への入居で、寂しさを感じる方もいらっしゃいます。子供だけでなく、親の生活の変化で環境が大きく変わるのも、おしるこ世代の特徴です。
相続が気になり始めるおしるこ世代
「相続税は40%⁉生前贈与で節税できるのかな?」
「不動産は事前に売った方がいいの?誰かに相談したい。」
お金の事は周りの人には話しにくいものですが、家や土地などの相続も悩みの為ですよね。子供が独立し、使わなくなった部屋を片付けると、次に気になるのが相続問題です。
「今住んでいる家や土地はどうしようか?」「子供達にどうやって分配するのか?」といった新たな壁にぶつかります。自分が親の財産を譲り受けたのを機に、調べた方もいるのではないでしょうか。
相続への関心が高まるのも、おしるこ世代の特徴です。デリケートな話題ですが、おしるこ会員同士なら、気軽に情報交換できますね。
将来の住まいを考える
子供が独立して空き部屋が増えると、寂しさも増しますよね。使わなくなった子供部屋は、活用したいと思うものの、ついついほったらかしになってしまう人が殆どではないでしょうか。住み続けた家が「今の生活の規模に合ってない」と感じたら、住環境を見直すのもよいでしょう。
「最近テレビで空き家の特集が多いけど、流行ってるの?」
「移住すると補助金をもえらる自治体があるらしい。」
シニア世代が集まると、こんな話も聴こえてきます。子供が独立したおしるこ会員の中にも、引越しを検討している人がいるようです。今すぐ引越ししない人も、将来を見据えた情報収集は大切ですね。
おしるこ世代にとって快適な住環境とは?
しかし、住環境を整えるといっても、どのように進めればよいのでしょうか。新しい住まいに移る方は、理想の暮らしに胸を膨らませる一方で、「新しい環境に馴染めるかしら?」「将来への備えは足りる?」など不安もありますよね。
シニア世代が住環境を見直す際のキーワードは、「立地」「健康」「資金」の3つです。自分のライフスタイルに合った条件を整理しながら、将来を見据えた住環境を検討していきましょう。
立地 ~医療・買物・交通などの利便性をチェック~
50歳を過ぎると、若い頃馴染みの少なかった、専門的な医療機関にお世話になることが増えてきます。内科や歯科は勿論のこと、皮膚科や整形外科などの医療機関があるかも確認しましょう。また、介護施設の多い地域は、将来自分に合ったサポートを受けやすいですよ。
今は車に乗っている人も、免許を返納後の生活も考えて、近所にスーパーがあると便利です。仕事や趣味で公共交通機関を利用する人は、電車やバスの本数もチェックしておきましょう。
都会暮らしは便利な一方で、夕方以降も照明や騒音が続く傾向があります。一時だけでなく、朝・昼・晩の1日の環境を確認しておくと安心です。郊外でゆっくり生活したい人は、駐車スペースもチェックしておきましょう。自宅に駐車できなくても、近くにパーキングがあれば、家族や友人が気軽に遊びに来れます。
健康 ~健康的な暮らしが豊かな生活につながる~
子育てや仕事が一段落したら、趣味や旅行を楽しみたいですよね。楽しい時間を過ごすには、健康を維持することが大切です。スポーツやウォーキングなど、毎日の生活の中で体力づくりしやすい環境を選びましょう。散歩に出かけたくなるような街並みや自然、通いやすいジムがあるのもよいでしょう。
心の健康も大切です。「趣味を続けられるコミュニティはあるか?」「地域性はマッチしそうか?」など、心地よく生活できる環境を選びましょう。
資金 ~体験談や専門家のアドバイスが有効~
住環境を考える上で欠かせないのは、資金面の課題です。住まいにかかる維持費、光熱費などの負担もチェックしながら検討しましょう。
リフォームを検討している人は、新築以上にコストがかからないか必ず確認しましょう。長年住んだ住宅は色々手を入れたくなるもの。しかし「結局新居が買えほどお金がかかってしまった!」なんてこともありますよ。
資金面に不安がある人は、住宅メーカーの専門家にアドバイスを求めるのもおすすめです。また、実際に建てた人の体験談も参考になりますよ。
将来の暮らしにフィットする住環境に
子供の独立は、親にとってのターニングポイントにもなります。寂しさもありますが、気持ちが落ちついたら、今の住まいが将来の自分の生活にフィットするか、見直してみましょう。
また、新しい住居を構えるにあたっては、資金面での不安がつきものです。次の記事では、シニア世代が住まいの見直しをする際の、資金調達について紹介します。