肩こりや腰痛、頭痛などの体の不調は、実は足ゆびをしっかりと使えていないのも原因のひとつだとご存じですか?
足ゆび10本が接地することで体幹が安定し、体のゆがみが減少します。
体のゆがみが減ることで肩こりや腰痛などが改善し、痛みのない体になることができます。
さぁ、理想の体の第一歩となる足ゆびを使う生活を始めましょう。
浮指になっていると体は危険信号
足ゆびは体の土台です。
土台が不安定だと体には痛みが生じます。
家の基礎がしっかりしていないと、欠陥住宅になるのと一緒です。
立っている時、座っている時、足ゆび10本は床をちゃんと接地していますか?
親ゆびが床を押す力は、内ももに伝わり、体幹のひとつである骨盤底筋群に作用します。小ゆびが床を押す力は、お尻の筋肉に作用します。10本の足ゆびでしっかりと地面を押すことで骨盤底筋群とお尻の筋肉が働き、骨盤が安定します。
ところが、足ゆびが浮いているとお尻や骨盤底筋の筋力が低下し、骨盤がグラグラと不安定な状態になってしまいます。すると、骨盤の上にある腰や背骨で繋がっている肩は、バランスをとるために筋肉や筋膜を過度に緊張させ、痛みが生じてしまいます。
これが、浮指が肩こりや腰痛の原因といわれる理由です。
浮指防止 足ゆび体操で痛みのない体へ
まずは、ご自身の足ゆびが床に接地しているか確認しましょう。
立った状態で指の腹が浮いてませんか? 親ゆびまたは小ゆびが浮いていませんか?
かかとを床につけたまま、つま先に体重を乗せてみましょう。指で床を押している感覚が実感できると思います。
次に、かかと、母指球といわれる親ゆびのつけね、小指球といわれる小ゆびのつけねの3点を床に接地したまま、10本の指を床から浮かしてみてください。
そして、親ゆびで床を押すように親ゆびだけを接地してみましょう。今度は逆に親ゆびだけを床から浮かし、人差し指、中指、薬指、小指を床に接地してみます。親ゆびを浮かしたり、床につけたり…足ゆびを自由に動かせますか?
自由に動かせない、コントロールできない人は、足ゆびが浮指になっている可能性があります。足ゆびの体操をして、足ゆびの筋力を鍛えれば、体の土台が安定します。立ってするのが難しい人は座ってやってみましょう。
何十年もかけてクセになってしまった浮指などの代償動作を改善するために、整形外科医が考えたノントリックエクササイズ。毎日30分、椅子に座って行うノントリックエクササイズでは、必ず足ゆびを動かす体操をどのトレーナーも取り入れています。ノントリックエクササイズを毎日続けることで足ゆびがきちんと働き、痛みのない理想の体になっていきます。
フィットネス / 谷口功次 先生
<活動内容>
理学療法士としての経験や知識を活かし、医学的な観点からの運動指導を行うメディカルトレーナー。悪い姿勢や間違った歩行動作の改善に特化した「一生運動し続けられる身体づくり」と、それを活かした生活習慣病予防のための運動療法に力を入れて活動を行っている。
<所属>
ムーヴ・ライク・フローイング