町田薬師池公園四季彩の杜にある七国山。
その昔、ここから相模、甲斐、伊豆、駿河、信濃、上野、下野の七つの国が見渡せたことからそう呼ばれ、今でも遠くに東京スカイツリーや横浜ランドマークタワーが見えることも。
その七国山周辺の畑では、地元の七国山ふれあいの里組合が「農のある風景」を感じてもらおうと、春は菜の花、秋はそばの花を育てています。今回はそのそばの実を収穫する体験をご紹介します。
まるで雪が積もったよう。可憐なそばの花
そばの花を見たことがありますか?
七国山では、例年9月末頃から咲き始め、10月半ばくらいまでが見頃。
今年も一面真っ白に、まるで雪が降り積もったように、可憐な白い花を咲かせていました。
10月後半から11月にかけては、実ができ始め、黒っぽくなってきています。
11月末にはそのそばの実を刈り取り、実を取り出して「七国山そば」として翌春販売しています。
そばの実の収穫が体験できる!
そばの実の収穫を一般の方が体験できるようになったのは昨年から。
そば打ちは経験がある方は多いと思いますが、なかなかそばの実を収穫することはないですよね。申込を開始すると「そば打ちが趣味で普段はそば粉から作っているので、その前の状態を見てみたかった」という遠方の方からのお申込もありました。
機械を使っていっきに収穫することもできますが、本イベントでは昔ながらの農機具を使ってみることができることもポイントです。
まずノコギリガマで長くのびたそばの茎を刈り取ります。
「ざくっ」と気持ちよく切れますが、中腰での作業はなかなか大変。
その次は脱穀。ここでも足踏み脱穀機を使うのですが、足で機械を回しながら手に持ったそばをローラーにあてて実を外していくのですが、そのスピードやあて方などなかなかコツのいる作業です。
最後はとうみがけ。
実を機械に入れ、手回しして、殻や塵を風の力で飛ばし、比重の重い実が残るという仕組み。これを何度か繰り返して実だけを選別していきます。
今は何でも自動でできる時代ですが、昔の人の知恵と無駄のない道具にも感心してしまいます。
おみやげも楽しみ
七国山では、春には菜の花が咲きます。その菜種から油をしぼる作業は毎月1回行っていて、見学することができます。しぼったなたね油は1ケ月寝かせ、販売します。きれいな琥珀色、こくのある風味は他ではなかなか味わえないもの。炒めものや揚げ物をするときに少し混ぜたり、シンプルに塩といっしょにバゲットにつけて食べるのもおすすめ。このなたね油を1本おみやげにもらえます。また収穫したそばの実を使ったおそばは来年4月にできあがるのですが、完成した乾麺の引換券ももらえます。自分で収穫したそばの実でできたおそばを味わえるなんて贅沢!
そばの実の収穫自体、都内ではそもそも珍しく貴重な体験。
新宿から電車で約30分の町田なので、日帰り旅で、豊かな自然が感じられます。
この季節にしかできないレアな体験をご興味のある方はお見逃しなく。
【七国山のそばの実収穫体験】
日時:
11月23日(土・祝)9:00~11:30
参加費:
1名3,000円(家族参加は3名まで可能)
定員:
20名(事前申込制)
場所:
集合:ふるさと農具館
町田市野津田町2288
問い合わせ先:
ふるさと農具館
TEL 042-736-8380(月曜休館)
https://machida-guide.or.jp/post-909/
七国山がある町田薬師池公園四季彩の杜では、現在「秋遊び 来て、見て、体験して、誰かに教えたくなるDays」を開催中。週末を中心に他の施設でもさまざまなイベントを開催しています。ぜひ足を運んでみてくださいね。