これまで、「昭和」に関してお送りしてきましたが、時代は一気に現代、「令和」へ。
なんと、現代「令和」では、おしるこ世代が主人公となり、マンガ界を騒がせているそうなのです。見ていきましょう!
シニアが主人公のマンガ?
「シニアが主人公のマンガ」で、皆さんはどんな作品が頭に浮かぶでしょうか?もちろん「昭和」のマンガにもシニアが主人公のマンガはありました。しかし「令和」の「シニアが主人公」のマンガには、令和っ子との交流が特徴として挙げられます。
三作品をご紹介
実際に、三作品をピックアップし、ご紹介します。
『海が走るエンドロール』
宝島社より出ている『このマンガがすごい!2022』ランキングのオンナ編第一位に輝いたこの作品。
主人公はうみ子、65歳。長年連れ添った夫と死別したばかり。そんなうみ子が夫と生前楽しみにしていたのは、映画鑑賞です。数十年ぶりに映画館を訪れたうみ子は、そこで海(カイ)という映像専攻の美大生に出会います。海(カイ)と出会い、「映画を観る側」ではなく、「映画を撮りたい側」であったと気づいたうみ子は、なんと美大に入学。自分の人生を最大限生きようと奮闘します。
『メタモルフォーゼの縁側』
今年の6月になんと芦田愛菜と宮本信子で映画化された本作品。年の差58歳の女子高生、うららと老婦人、雪が、なんと「BL(ボーイズラブ)」を通じて、急接近。一緒に同人誌をつくり、コミケへ出店するまでの仲になります。
雪さん、マンガの中では、BL(ボーイズラブ)という世界を知らない設定になっておりますが、実は、1970年代の少女マンガをご存知で、だからこそ「BL(ボーイズラブ)」の世界に溶け込みやすかったのではないかと筆者は、感じています。
どちらにせよ、うららと雪さんの年齢を超えたつながりは、「つながりって、血縁や地縁だけではないよね」という「おしるこ」の世界とも重なる気がします。
『傘寿まり子』
主人公は80歳の作家、高田まり子。仕事は順調だが、夫とは死別。ある日、家族が自身の扱いに関して、諍いをしているのを目にし、耐えられずに家出します。80歳の独り身女性が高齢者ゆえの入居難に遭遇したり、オンラインゲームで同世代のちえぞうと知り合ったりする場面は、非常にリアルです。
「マンガ」ではないけれど、「シニア」が主人公の話題の物語
「マンガ」を取り上げてきましたが、「マンガ」に限らず、シニアが主人公の物語は、たくさんあります。例えば、芥川賞作家の藤野千夜が描き話題になった『じい散歩』や『団地のふたり』。ノンフィクションではないですが、淡々と描かれる日常の中にも面白さや楽しみを見出せること、間違いなしです。
おしるこユーザーだからこそ。令和の「マンガ」の楽しみ方とは?
こうして見ていくと、令和の「マンガ」も大きく変化はしていないのかもしれません。いつだって、「マンガ」はその時を生きる人々を映し、あなたの居場所を見つけます。
ただ、その楽しみ方が変わったのは、事実。今ならスマホがあれば、電子書籍を通じて、手軽に読むことができます。あなたのそのスマホで、「令和」の物語を味わってみてはいかがでしょうか?
参考:
・シニアのリアル、マンガで実感 人生への希望や悲哀: 日本経済新聞 (nikkei.com)
・映画『メタモルフォーゼの縁側』|大ヒット上映中 (metamor-movie.jp